【TED】「アンジャリ・クマール:失敗に終わった神の探求 ― その代わり見つけたこと」まとめ

おすすめTEDのご紹介です。

アンジャリ・クマール:失敗に終わった神の探求 ― その代わり見つけたこと

見つからなかった神様

弁護士のアンジャリは何年か前に神を探す旅に出ました。

しかし神は見つかりませんでした。

その代わりに彼女が見つけた大事なもののことの話です。

ジャイナ教の家で育ち、カトリック系の学校を卒業

彼女はアメリカでインド人の両親の元で育ちました。

文化的にはインドのヒンズーで、

宗教的には厳格な宗教のジャイナ教でした。

インド人はアメリカの人口の約1%、そのうちのジャイナ教徒は

せいぜい0.00046%とかなりの少数派です。

そんな彼女は姉妹でカトリック系の学校に行かされました。

イリノイ州フロスムーアの「Infant Jesus of Prague School」で、

彼女は唯一の神という教えを信じ、神は全ての源であり、世の中の全て。

天地創造から、道徳の導き、永遠の命まで教えられました。

しかし家に帰るとジャイナ教。

ジャイナ教は唯一神でも複数神でもありません。

ジャイナ教は個人が完全になることで、神が表れるという教え。

つまり信者は生涯で神のような完全な人間になるのを妨害する

悪のカルマを取り除く努力をするのです。

更にジャイナ教の思想の一つが「非絶対主義」。

信者は、たとえ信仰であっても、一人の人間が絶対的な真理を

得たり知ったりすることはできないと信じています。

精神的ホームレス

そんな環境で育ったアンジャリは混乱がいっぱい。

その20数年後、彼女はスピリチュアルな人間になっていたけれど、

宗教は「None」、つまり無宗教であり、精神的にはホームレスだったのです。

実際2014年時点のアメリカでは5,600万人超の人が、

宗教では無所属の「無し」であり、18歳から33歳の大人の3分の1以上を占めている状況です。

反対に「無し」の人にはスピリチュアルな人が多く、

その68%の人がある程度の確信で神の存在を信じているのです。

霊媒師や祈祷師に会う旅へ

そんな多数はの「無し」に属する安心の一方、

スピリチュアルな精神を持つ自分たちが神を見出していないことに不安を覚えました。

そこでアンジャリはスピリチュアルな旅で、主流の宗教には目もくれず、

その代わりに世界の非主流に属する霊媒師や祈祷師やグルを探しに行きました。

絶対主義者ではない彼女は何にでも心を開くことができました。

NYで出会った2人の魔女

NYのLGBTセンターで開催された魔女のディナー集会で、

2人の魔女と友達になりました。

20リットル容器に入った火山水をペルーのシャーマンと一緒に飲みました。

そして会場でいい匂いの聖人に抱擁してもらいました。

テキーラ飲みの霊媒師

次はメキシコで、海岸にある煙が充満した高温の儀式小屋で、

何時間も呪文を唱えました。

テキーラ飲みの霊媒師と一緒に霊を召還しました。

その霊のなかには、亡くなった姑とヒップホップグループ「ザ・ルーツ」の元マネージャーがいました。

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お笑いヨガグループ

南アフリカから来たお笑いヨガグループにも参加し、

1人の女性が45分間性的絶頂にいる状態も目にしました。

彼女は宇宙のエネルギーを利用していたようです。

神に電話

ネバダ州の砂漠では、バーニングマンのイベントの電話ボックスから、

レオタードを着てスキーゴーグルをかけて神に電話をしました。

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yoniの癒し

全く知らないパラムジというインド人はアンジャリの上に乗って寝ました。

彼は宇宙のエネルギーの力を利用し、彼女の身体の「チャクラ」に向けて唱えながら、

彼女の「yoni(サンスクリット語で腟部のこと)」を癒しました。

ブラジルのジョン・オブ・ゴッド

またブラジルでは、ブラジル人の信仰治療師ジョン・オブ・ゴッドを訪ねました。

彼はフルトランス霊媒師、要するに死者と話すことができたのです。

そんな彼は聖人と医師だけの特定の霊だけとつながり、

どんな病いも 治せるということでした。

ジョン・オブ・ゴッドは医学の学位もなく、ましては高校の卒業証書さえないのに、

実際に麻酔なしでメスを使った本当の手術を行います。

また彼は身体を切らない見えない手術や代理手術もします。

代理人をたてて手術し、何千キロも離れたところにいる患者を治すことができるということです。

ジョン・オブ・ゴッドに会うにはたくさんの規則と規定があり、すごく複雑な手続きがありますが、

彼に会って治して欲しいことを3点提出すると、

彼は聖人や医師の霊に願いが叶うよう働きかけて、仕事をさせます。

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ジョン・オブ・ゴッドへの代理人

このブラジルへ発つ数週間前からアンジャリは探求の計画を、

友人や当時弁護士として働いていたGoogleの数人の同僚、

またおしゃべりな彼女は近所の人や毎朝立ち寄るコーヒーショップの店員、

スーパーのレジ係のおばさんや地下鉄で隣り合わせになった見知らぬ人に打ち明けていました。

それぞれに行く先や目的を説明し、3つの願いがあれば一緒にブラジルに持っていくことを申し出ました。

ジョン・オブ・ゴッドに会いに行く人は誰でも代理人になることができ、

自分で行く旅の手間を省くことができることを説明しました。

するとどうでしょう。

メールで溢れた受信箱

するとまもなく受信箱はメールで溢れました。

ジョン・オブ・ゴッドの話が友達から友達へ、更にその友達へと伝わり、

さらに知らない人やコーヒーショップの店員へ伝え、

ブラジルに発つ日までの間に彼女のメールアドレスを知らない人がいないような状況となりました。

当時は約束しすぎた!と思っただけですが、そのメールを見直して気づいたこと、

それぞれの3つの共通点があったということです。

1.ほとんどの人が連絡方法を細かく指示してきたこと

必要な情報は3つの願いのリストと写真、名前と生年月日でした。

ところが多くの人が細かい住所、それはアパート番号や郵便番号まで。

まるでジョン・オブ・ゴッドが家にやってくるか、

小包でも届くのかと思ったかのようでした。

信じていなくても、万が一の失敗を防ぎたかったようです。

2.同じ願い事

地下鉄で会った知らない人、コーヒーショップの店員、廊下先のオフィスの弁護士、

ユダヤ教徒、無神論者、イスラム教徒、カトリック教徒、

ほとんどの人が同じ3つのことを願っていました。

お金がほしいなどまったく違う人も少数はいたけれど。

その3つのうち1つは自分と家族の健康。

特定の健康問題もありましたが、ほとんどは単純に健全な体を願っていました。

2つ目は幸福。

 言い方は違っていても、ほとんどは深く実感できるような、魂に根付くような幸福。

全てを失った時でも自分たちを支えてくれるような幸福です。

3つ目は愛情。

愛情に関しては、全ての人がロマンチックな愛情、

恋愛小説に出てくるような魂で繋がれた相手を求め、永遠のような愛情です。

ほとんどの人は、それは友達だろうと知らない人だろうと、

育った環境や人種、宗教に関係なく、同じことを求めていたのです。

アブラハム・マズロー(アメリカの心理学者)マンフレッド・マックス=ニーフ(チリの経済学者)

確認した人間の基本的欲求を簡素化したものです。

誰も、重要な存在の疑問の答えでもなく、神の存在の証や生きる意味でもなく、

戦争や世界の飢餓を無くすことさえ、求めていなかったのです。

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3.秘密であること

そして遠いブラジルまで願いを運ぶアンジャリに、

誰もがお礼を言う代わりにこう書きました。

「誰にも言わないで欲しい」

言わないで欲しいと言われても言う理由

それでもアンジャリは皆の前でこのことを言いました。

それは私達には実はたくさんの共通点があるという事実

特に今、それをみんなが知る必要性を彼女が感じたから。

世界の様々な問題の原因は私達がお互いの違いばかりに注目し、

共通点に目を向けないことだと思ったことからです。

これは統計学者からするとメールの受信箱のデータだけでは、

妥当なサンプルにもならないかもしれないけれど。

それでも彼女は受け取ったメールのことを考えずにいられませんでした。

自分の人生で直面した偏見や嫌悪を思い起こすたびに、

あるいは憎悪犯罪や無分別な悲劇が起こるたびに、

お互いの間にある違いは克服できないかもという残念な気持ちが強まるたびに、

私達の人間性には謙虚で一体となる共通点があり、

それはどんな願いも叶えてもらえる機会にさえも、

ほとんどの人が同じことを望むこと。

自分がどんな人間であれ、どの神を信じていて、

どの宗教であろうと同じなのです。

ましてや無宗教の人に願うということ

もう1つアンジャリが注目したこと。

人によっては願いがあまりに強いため無宗教の人にさえ、メールを送ってしまうこと

それは精神面や他の面の混乱もあるかもしれませんが。

見ず知らずの人に思いの強い願いを書いてメールを送るのです。

それはわずかでも可能性が残されていて、

神などではなくましてや、自分が信じる神でもない人、

自分と同じ宗教ですらない人、

経歴を見ても期待に応えられるとは到底思えない人が願いを叶えてくれるのではないかと。

私たちは皆同じだということ

アンジャリは神を見つけることはできませんでした。

しかしこの事実の発見で、彼女は自分の居場所を見つけることができました。

こんにちのような宗教や民族、政治、思想、人種によって

分断されてしまった世の中で、

人々には明白な違いが多くあっても、

結局は人間の最も基本的な部分において人々は

皆同じ(同じ願いがある)ということなのです。

まとめ

神の探求。

まるでゲームの世界のような話で、アンジャリは面白おかしい人たちに(と言ったら失礼かもしれませんが)出会い、

色々な経験をしました。

しかしその旅へ出ることで、人々の願いを知り、そこに人間の共通の願いを知ることができ、

神の代わりに、それ以上のものを得ることができたようです。

彼女はユーモア溢れる話をしてくれます。

(ここの文章では要点だけを抜いています。)

ぜひ動画で彼女のユーモア溢れる話しを見ていただきたいと思います。

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