これからの労働法の変更点

〔働き方改革関連法案〕

ASA
働き方改革関連法案が、2018年5月31日に衆議院で賛成多数票で可決しましたね。それに伴う労働法の変更点を簡単、簡潔に紹介します

Ⅰ 長時間労働の是正

1.労働時間に関する制度の見直し(労働基準法、労働安全衛生法)

  • 時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定。
    ※自動車運転業務、建設事業、医師等について、猶予期間を設けた上で規制を適用等の例外あり。研究開発業務について、医師の面接指導を設けた上で、適用除外。

≪施行期日≫平成32年4月1日

  • 月60時間を超える時間外労働に係る割増賃金率(50%以上)について、中小企業への猶予措置を廃止する。
  • 10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととする。

≪施行期日≫平成35年4月1日

キツツキ
時間外労働が増えると中小企業でも、月60時間を超えると割増賃金が増えるんだね。それに有給休暇も必ず5日は取れるんだね。それにしても月60時間の時間外も多いし、有給休暇も5日だけ、とは、、、

Ⅱ 雇用形態によらない公正な待遇の確保

1.不合理な待遇差を解消するための規定の整備
(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)

短時間・有期雇用労働者に関する正規雇用労働者との不合理な待遇の禁止に関し、個々の待遇ごとに、当該待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき旨を明確化し、有期雇用労働者の均等待遇規定を整備。

派遣労働者について、①派遣先の労働者との均等・均衡待遇、②一定の要件(同種業務の一般の労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金であること等)を満たす労使協定による待遇のいずれかを確保することを義務化し、これらの事項に関するガイドラインの根拠規定を整備。

≪施行期日≫平成32年4月1日

2.労働者に対する待遇に関する説明義務の強化
(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)

短時間労働者・有期雇用労働者・派遣労働者について、正規雇用労働者との待遇差の内容・理由等に関する説明を義務化。

≪施行期日≫平成33年4月1日

キツツキ
正規雇用、有期雇用、派遣雇用、いずれの働き方も仕事の内容で平等に、ということだね
ASA
以上、まだ施行は先だけど、これからの変更点を紹介しました

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