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ティム・フェリス:目標ではなく恐怖を明確にすべき理由
目次
うつ病の経験
ティム・フェリスは大学4年の時の時の自殺しようと思った経験や彼自身の双極性うつ病で50回以上うつに襲われた経験から、成功の秘訣や華々しい瞬間ではなく、自己破壊や麻痺状態を避ける方法を伝えるに思い至ったという。
ストア哲学
そのツールがストア哲学。
ストア哲学はNFLトッププレーヤーの間でも広まっているだけでなく、トーマス・ジェファーソン、ジョン・アダムズ、ジョージ・ワシントンなどのアメリカのかつての大統領もストア学徒であった。
ストア哲学には、ストレスの高い環境を生き抜き、より良い決断をする指針がある。
恐怖の明確化
ストア派哲学者の本に書簡にあったpremeditatio malorum(悪をもって熟慮する)という訓練法をここから紹介します。
それは、自分が恐れ、行動を阻んでいる最悪のシナリオを詳細にイメージすることで、すくんだ状態を克服して、行動ができるようになる、というものです。
そこからティムは「恐怖の明確化」という紙を使った課題を考えついた。
「恐怖の明確化」1ページ目「もし〜したら?」
1ページ目のはじめには「もし〜したら?」で思いつく、最悪の事態を書き出します。
ティムの例を2つ(彼は自分で起こした会社を4年ぶりに休んだ場合):
1.ひと月、ロンドンに行ったら、雨ばかりで気分が塞ぎ、時間の無駄になるかもしれない。
2.国税庁からの通知を見落として、監査や捜査を受けて会社が潰れるかもしれない。
「恐怖の明確化」1ページ目「予防策」
次の列に「予防策」を書き出す。それは最悪の事態を回避する方法のことだ。
上記の例の続きでは、
1.携帯型のブルーライトを毎朝15分浴びて、うつの発作予防をする。
2.国税庁の登録住所を変更して、書類の郵送先を会計士に変更する。
「恐怖の明確化」1ページ目「回復策」
1ページ目最後の列には、最悪の事態が起きたと考えて、その修復の方法を書き出します。
上記の例の続きで、
1.金を捻出して、スペインに飛び、日の光を浴びて、塞いだ状態から立ち直る。
2.通知を見落としてしまった場合は、弁護士や法学部の教授に対応策を聞く。
2ページ目「その試みがもたらす利益は何か?」
ここで1ページ目のはじめに書いた、「もし〜したら?」と思いついたことを行った利益を書き出す。
これをするといかに恐怖を誇張し、良い面を控えめに見ているのが分かる。
3ページ目「やらないことのコスト」
最後に書き出すことが重要なことで、私たちがあまり考えない、現状を維持し何も変えないことのコストです。
例えば、昇級を求めるような新しい試みをすると考えた時、人はどうまずいことになり得るか?と考えるのに長けている。
してみようとしている行動を避けた時、自分の人生は6ヶ月後、1年後、あるいは3年後にどうなるか?
感情面、経済面、肉体面、それぞれを詳細に考えるのがポイントです。
まとめ
やりたいこと、やってみたいことは、小なり大なり、誰にでもあると思いますが、それがなぜ頭の中で止まったままなのか?夢のままで終わるのか?
それはきっとその夢を叶えることで得るリスクが頭の中で肥大化してしまっていて、押しとどめられている可能性があります。それは「恐怖の明確化」ができていないということです。
そのリスクの回避策、あるいはリスクを負った後の修復策。それを考えて、書き出すこと。
そして夢を叶えないコスト。
やりたい、やってみたいと思うことはあなたの人生を変えることかもしれません。そう思った時に同時に、やらないコストがかかっています。それはあなたがあなたの人生を変えないコストでもあります。
やった後の後悔よりやらない後悔の方が何倍も大きい、と言われますが、それはやらないコストで自分に大きな負担をかけているとも言えそうです。それだったら、より軽いやるコストを負った方が良い。やってみるしかなさそうです。
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