エピローグ
都内に住む犯人は柳刃包丁で、同じく都内に住むその包丁の元の持ち主を刺殺。
元の持ち主、というのも、メルカリで持ち主(被害者)は包丁を販売。
それを誰かが買ったのが1ヶ月ほど前。
しかし犯人(誰か)と被害者の接点は無かったのだ。
つまり、包丁は被害者のものではあったが、犯人はその包丁を買った人ではなかったのだ。
一体なぜ?その包丁の購入者と犯人の接点は?
この事件、包丁には被害者の指紋しかなく、被害者と、その他、接点の無い人の厚底の靴とまた違う人の白いセーターが落ちていて、非常に手の混んでいるようでそうでもない事件だった。
ポイントは、包丁の販売者(被害者)はメルカリの匿名配達(匿名で売買ができる、メルカリの便利機能)を使わず、少しでも安い定形外郵便で送った(匿名配達以外はお互いの住所、名前等を知ることができる)。
厚底靴の女
刺殺の犯人は男性であったが、被害者の部屋には、被害者のものではない分厚い厚底の女性用の靴があった。
持ち主は都内に住むギャル。
「金ないから売っただけだし。誰に売ったかは知らない。匿名便だから。だから殺された被害者のことなんて知らないし」と取り調べ室で話した。
室内は荒らされた様子もなく、ギャルと被害者の接点は無かった。
ただ同じクラブに出入りしていた事実が分かり、犯人逮捕の早い幕開けかと思ったが、犯行の当日もギャルはずっとクラブにいることが分かり、アリバイが証明された。
しかしギャルは薬物の使用がバレて、それで逮捕となる。
白いセーターの女
そして白いセーター。
これも女性用の純白のセーターで犯人のものではない人毛が混じっていた。
その人毛は石川県の20代の女性のものだと分かった。
この女性も被害者と接点無し。
犯行当日は男とホテルにいたことが分かった。
不倫中だったのだ。
女がなかなかそれを言わなかったが殺人事件の犯人になるくらいなら、今の彼氏を失う方がいいとの判断でそれを話した。
不倫相手は会社の上司。
彼氏は会社の後輩。
上司にも妻がいて、その後、上司は依願退職して離婚、後輩彼氏は自殺未遂と、色々とややこしいことにはなった。
メルカリで白いセーターを出してしまっただけで、事件に巻きこまれ、不倫がバレて、彼女の周りはめちゃくちゃになった。
犯人の男
そしてなんと犯人(実行犯)自体も被害者との面識はなかった。
「頼まれてやった」という犯人。
真犯人の男はメルカリで「人の殺され方」とか「ニーチェ」とか、厭世観をくすぐるような本を購入していたところ、その類の本を大量に出している実行犯と出会う。
そこで勇気を出して、直接の連絡先を聞き、実はこうこうこういう話があるとして、殺人教唆をした。
お金に困っていた犯人は100万円で引き受けたのだ。
メルカリに大量出品する人間がお金が嫌いなはずはない。そんなところに目をつけたのだ。
そしてコインロッカーを使って包丁の受け渡しをした。
厚底靴と白いセーターは、事件を隠すために、メルカリの匿名便を使い、実行犯が適当に買ったものだった。
プロローグ
実行犯「金が欲しくてやった。被害者のことは知らない」
真犯人「世の中がつまらなくて頼んだ。頼んだ人(実行犯)のことも、被害者のことも知らない」
メルカリに「殺人」は売ってません。
メルカリという人間交差点で起きた架空の事件の話。(架空のお話です。)
Puedo encontrar buena información de este artículo. Maddi Maxy Delfine