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セレステ・ヘッドリー: 上手に会話する10の方法
目次
話ができない、聞くことができない人々
アメリカのピュー研究所というところが1万人のアメリカ人成人を対象にした調査で現在、 歴史上かつてないほど 人々が二極化し 対立していることがわかりました。
それは人々が些細な会話でも論争に発展する、いわゆる炎上するようになっていることと深く関係しています。
政治家も互いに話ができず、些細な問題にさえ激して賛成、反対の議論をする人がいます。
さらに私たちはどこに住み、誰と結婚し、誰と友達になるかさえ、既に信じていることに基づいて決める傾向にあります。
これも聞く耳をもたないということと関わり、会話で必要な話すことと聞くことのバランスを失っているのです。
技術による要因
それには技術の発展が一因にあります。
私たちは携帯電話(スマホ)を常に手にあるいは手の届くところにおいているでしょう。
先ほどのピュー研究所によると10代の若者の3分の1は日に100件以上メッセージを送り、その人たちのほとんどは、面と向かって話すよりも携帯電話なんかでメッセージのやりとりをすることの方が多いのでしょう。
もっとも大切なスキル
アメリカの雑誌『アトランティック』に掲載されたポール・バーンウェルという高校教師が書いた面白い記事があります。
生徒たちは毎日、何時間も画面を通してアイデアや他の人に接しているが、対人スキルを磨く機会をほとんど持っていない。 変に聞こえるかもしれないが、私たちは自問せねばならないだろう。 21世紀におけるスキルの中で、理路整然と自信を持って会話する能力より大切なものがあるだろうかと」
ここから、話すことを仕事にするセレステに会話の10の基本ルールを教えてもらいます。
忘れてもいいこれまでの会話の秘訣
- 相手の目を見る
- 前もって興味のある話題について考えておく
- 注意して聞いていること示すよう相手を見つめ、相槌を打ち、微笑む
- 相手の言葉を繰り返したり要約したりして言う
などは忘れてください。
実際に注意して聞いているのであれば、そんな風に見せる方法を学ぶ必要はありません。
セレステはプロのインタビュアーとしてインタビューの技術を教えてくれます。
それは会話が上手くなるためにも役立つものです。
互いの時間を無駄にせず、退屈せず、相手を傷つけず、話に引き込まれ、鼓舞された相手と本当の繋がりができた、すっかり理解してもらえた、と別れ際に感じさせるような会話の方法です。
1.「ながら」をしない
スマホをいじったり、車の鍵をいじったりしながら、ということだけではなく、身も心もその場所に、その瞬間にいるようにすることです。
上司との口論や、夕食を何にしようかなど考えない。気持ち半分だけ会話に参加するのを止めてください。
2.「一方的に話さない」
もし自分の意見を反応や議論や反論や成長の機会なしに主張したいだけなら、ブログを書いていればいい。
保守派やリベラル派は言うことがわかりきっていて、そんな風にはなりたくないでしょう。
何か学ぶものがあるはずという姿勢で会話に臨む必要があります。
有名なセラピスト M・スコット・ペックは 「本当に聞くためには 自分を脇に置く必要がある。受け入れられていると感じることで話し手は無防備だと感じなくなり心の奥まった所まで聞き手に見せるようになるのです」と言っています。
ビル・ナイ曰く、「出会う人の誰もが 自分の知らない何かを知っている」
セレステもこう言います。「誰でも何かの専門家」
学ぶ姿勢で会話に臨むことです。
3.「自由回答の質問をすること」
ジャーナリストのように、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、で始まる質問をします。
複雑な質問をしても、簡単な答えが返ってくるだけです。
「怖かったの?」と聞けば、はいかいいえになり、「怒っていたの?」と聞けば「ええ、すごく怒っていました」となります。
相手に説明させるのです。
「どんな様子だった?」「どんな感じだった?」
そうすれば相手は立ち止まって考えなければならなくなり、ずっと興味深い答えが返ってくるはずです。
4.「流れにまかせる」
頭に浮かんだ考えを追い出さなければいけません。
例えば、ゲストが何分も話した後に司会者の質問が、全然無関係だったり、前に答えていることだ というような的外れなとき、その司会者は2分前に聞くことを止めてしまい、何か巧みな質問を思いつき、これは絶対言わなきゃいけないと、心に決めてしまったのです。
頭にアイデアや話が浮かんだら、浮かんでは消して、話を聞きましょう。
5.「知らなければ知らないと言うこと」
ラジオに出演する人は話したことが記録に残ると分かっているので自分が何かの専門家だとか、何かを確かに知っているというときには、とても注意します。
注意しすぎるくらいに注意し、話を安っぽくしてはいけません。
そして知らないことには知らないということです。
6.「相手の体験を自分のと同一視してはいけない」
相手が家族を亡くしたと話しているときに自分が家族を亡くした話を持ち出さない、
相手が会社でのトラブルについて話している時に自分の仕事がどんなに嫌か言い出さないことです。
相手の経験と自分の経験はまったく違う、全ての経験は個別のものなんです。
さらに重要なのは自分の話をしているのではないということ、自分がどれほど素晴らしいか、どれほど困っているかを示そうとする必要はありません。
7.「同じことを何度も言わないこと」
特に職場での会話や子供たちとの会話で自分の主張が正しいことを示そうと言葉を変えて繰り返すのです。
恩着せがましく、うんざりしますが、みんなやりがちのことです。
8.「細かいことにはこだわらない」
相手の興味はあなたについてです。あなたがどんな人で どんな共通点があるのか、など。
年号や氏名や日付のような詳細について、相手は細かいことを気にしていません。そんな細かいことに興味がありません。
9「聞くこと」
最も重要なことです。
聞くことは 誰もが伸ばせる最も重要なスキルです。
聞くということについてこのような言葉があります。
なぜ聞こうとしないのか?
1つには聞くよりは話したいというのがあります。
話している時は主導権を持ち、興味が無いことを聞く必要がありません。
また注目を集め、アイデンティティを強化できます。
しかし他には注意を反らされるという理由があるからです。
普通の人の話す速さは1分間に225語ですが、1分間に500語まで聞き取ることができます。
私たちの意識が、この差引の余力の275語を埋めようとするのです。
相手に注意を向けておくには努力とエネルギーが必要ですが、それができなければ会話をしていることにはならず、2人が同じ場所にいて無関係な言葉を叫び合っているだけになってしまいます。
10「簡潔に」
セレステの妹
「良い会話はミニスカートのようなもの。興味を引けるくらいに短く 。ただし肝心なところをカバーできるだけ長くすること」]
ここまでのことをすべて1つのことに要約すると「相手に興味を持つこと」
セレステは有名な祖父を持ち、いろいろな人が家に来ていました。
準ミス・アメリカや市長、ピュリッツァー賞受賞者やバレエダンサーなど。
そうして彼女は誰もが何か隠れたすごいものを持っていると信じるようになりました。
できる限り口を閉じ、心を開いて、感心させられるのを期待しています。
そうすることでよい会話ができるのです。
まとめ
メールだけでコミュニケーションをして、顔を合わせて会話をする機会は少なくはなりましたが、まだまだ会話が必要な場面はあります。
しかし一方的に話したり、話が聞けていなかったり、そうやってコミュニケーションがうまく取れないこともあります。
相手に興味をもつこと、何より大事で、当たり前のこと。
それをまず基本に、セレステの言った10のことを意識すると驚くほど会話がスムーズに行きそうです。
それは特別に難しいことではなく、よく見ると当たり前のこともあります。
よりよい会話は難しいことではなさそうです。
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