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アラスター・グレイ:偽物のハンドバッグがテロや組織犯罪の資金源となる仕組み
目次
偽造品の売上利益の行き先
ネット販売に出ている高級ブランドの格安品や、アジアの街角で売っている安すぎるブランド品の数々。
偽造品は世の中に蔓延しています。
このような偽造品を買ってしまうとどうなるのか?
どうなるって、それを売った少し悪い人が利益を得るだけじゃないのと考えてしまいますが、そうではありません。
テロリストの資金源になっています。
また偽造品を人身売買で家族と離れ離れになった子どもが縫製したり、自動車の偽造パーツが麻薬や売春の犯罪組織の利益になったりとそこまでにつながってしまう悪事なのです。
偽造品業者の大手販売サイトのアカウント登録の可能性も
偽造品の販売の利益は2,000%と言われます。
麻薬販売の利益はたかだか100%から200%、リスクも軽くて、ぼろ儲けできる偽造品販売は日常に蔓延しています。
こうやって儲けた利益は犯罪組織を設立する資金源になり、合法な組織に見せかけるのに使用されます。
偽造品販売の集団は街のチンピラとは違って、ビジネスの専門家で、飛行機のファーストクラスに乗ります。
本物そっくりの請求書を使い、何もおかしくはないように見え、eBayやAmazonのアカウントさえ作成しているのです。
偽造自動車部品による自動車死亡事故も
このような偽造品の販売はオフラインでも行われています。
偽造品捜査官のアラスターは自動車見本市に数年間にわたり参加しました。
高級車ブランドから離れたところにいる偽造品販売業者は普通のカタログもあるが、正しい質問をすれば別のカタログ(偽造品カタログ)をもらえるのです。
このような偽造品の自動車部品による死亡事故は36,000件以上起きていると推定されています。
テロ事件の資金源
2兆3千億ドル規模の地下経済に成長する偽造品販売はテロ事件も生み出しています。
まだ記憶に新しい、2015年に起きたフランスのシャルリー・エブド襲撃事件(Wikipediaにリンクしてます。)。
2014年6月、フランスの治安当局はテロの監視リストに載っていたこの事件の犯人の通信の傍受を3年にわたる調査の後、終了させました。
それはこの事件の犯人の1人が中国から偽スニーカーを輸入するただの軽犯罪者だと判断されたからです。
調査終了の7ヶ月後、偽造品販売の売り上げで調達した銃を使い、テロ事件を起こしたのです。
2004年、191人の犠牲者を出したスペインマドリードの通勤列車爆破テロでもアメリカで販売された海賊版CDの売り上げがテロの資金源の一部になっていました。
またアル・カイーダの訓練マニュアルでは偽造品の販売がテロ組織の資金援助になると大きく推奨されていました。
このようにテロ組織と偽造品の販売は大きくつながっているのです。
偽造品販売サイトの見分け方
偽造品は需要も増えるばかりで、トルコには「正真正銘の偽造品が大好き」という名前のお店まであり、5つ星のレビューまで獲得しているのです。
この偽造品の売り上げがテロ組織と関係があることがまだまだ知られていないためこのようになっているのでしょう。
誰もが偽造品捜査官になり、被害者を生む偽造品の購入を未然に防ぐことはできます。
偽造品を販売するウェブサイトを見分ける方法をお伝えします。
おかしな URL
まずはウェブサイトのURL。
例えば、サングラスやカメラのレンズを販売しているのに、URLが「医療−保険−破綻.com」のようなウェブサイトがあれば強く疑いましょう。
偽造品販売者は期限切れのドメイン名を登録して、古いウェブサイトのページランクを Google上で維持しようとします。
大幅な割引
ウェブサイトでは全商品100%本物となっているのに最新のものが75%になっているものや「オリジナル」「在庫処分品」「工場直送」などの言葉があるものは怪しいものが多いです。
httpsと南京錠マーク
ウェブサイトで会計のページに進んで、URLがhttpsになっておらず、南京錠マークがなければ、ページを閉じることを本当に考えてください。
これらは個人情報やカード番号を保護するセキュリティ対策の有無なのです。
簡易なお問い合わせページ
お問い合わせページが簡単なウェブフォームしかなく、企業名や電話番号、メールアドレスや住所などの記載がない場合。そのウェブサイトは偽造品販売業者といっても過言ではありません。
偽造品販売業者はオンラインにもたくさんあります。購入時によくこの点を見極め、もし発見したなら、テロを未然に防ぐと考えて、購入を改めるようにしましょう。
まとめ
偽造品なんて自分には関係ないと思っていても、車の修理を依頼した、修理販売業者が、偽造品パーツを使用しているかもしれません。
また友人が身につけている「安く手に入れた」というブランド物のカバンや時計。「最新のものが半額だった」と言い出したら、どう考えてもおかしいので偽造品の可能性が高いでしょう。
こうやって偽造品は蔓延しており、偽造品販売業者は消費者に安く買わせても、膨大な利益をあげているのです。
オンラインでものを買うときにはより気を付けて、安いだけの買い物をやめ、怪しい業者からは絶対に買わないようにしたいですね。
ちなみに偽造品の販売は⇓の刑罰が科せられます。結構厳しいですね。
商標法
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