例えば、日本語の「侘び寂び」。これを一言で説明できますか?
日本語で説明するにも話が長くなるこんな言葉。もちろん英語やその他の言語に翻訳するのも一言ではできません。
翻訳すると「wabisabi」として日本語独自の響きで説明することになるでしょう。
まあそういうものなら「カラオケ」も日本発祥のものだから「karaoke」で翻訳されるでしょうけれど、カラオケは説明しやすい単純な単語ですね。。。
こんな風に、世界中にも一言で翻訳できない、説明できない言葉が多数あります。それを紹介してくれているのが、「翻訳できない世界のことば(著者:エラ・フランシス・サンダース、訳:前田まゆみ、創元社)」です。(ちなみに「侘び寂び」もそんな言葉として本の中で紹介されています!)
そんな言葉のいくつかをここにご紹介したいと思います!
目次
TREPVERTER(トレップヴェルテル)
言語:Yiddish(イディッシュ語)
日本語に直訳すると「言葉の階段」。例えば、誰かと会話をして、相手がおもしろいことを言ったのに、自分は「ハハハ」と笑って会話が終わり、その人と別れた後なんかに「さっきの言葉にはこうやって返せばよかった」なんて思い返すことってありませんか?そういった気の利いた言葉を後になって思い返すこと、だそうです。こんな言葉があるのは、おしゃべりが好きな人が多い国の言葉なのかなあと思います。
Yiddish(イディッシュ語)はドイツ語の一方言だそうです。
MAMIHLAPINATAPAI(マミラピンアタパイ)
言語:Yaghan(ヤガン語)
この言葉は、説明が難しいですが、言葉にしたいと思っていないけれど、同じものを望んだり、考えたりする2人の間で了解されていること、という言葉だそうです。例えば、長年連れ添った夫婦が言葉で確認せずとも、何が欲しいかとか、何をしたいと思っているのか大体わかる、というような感覚でしょうか。時に、言葉は障壁になるところを感覚で理解し合っている、ということを表す言葉。言葉にしない言葉。頭がこんがらがりそうですが、いい言葉ですね!
Yaghan(ヤガン語)は南米チリの原住民ヤーガン族の言葉です。
YA’ABURNEE(ヤーアブルニー)
言語:Arabic(アラビア語)
日本語直訳は「あなたが私を葬る」。思いが強すぎて、あなた無しでは生きていけない、あなたの前で死んでしまいたいというなんとも重い言葉を伝える言葉だそうです。日本語でいうと愛し合う2人の無理心中というような感じでしょうか。(全然違います!)
WARMDUSCHER(ヴァルムドゥーシャー)
言語:German(ドイツ語)
冷たいまたは熱いシャワーをさけてぬるいシャワーを浴びる人。つまり挑戦を恐れて何もせずにいる人のことを指す言葉だそうです。日本語はぬるま湯に浸かっている、という表現が近いかもしれません。こう言った言葉は、いつでも身にしみる言葉ですね!
DRACHENFUTTER(ドラッヘンフッター)
言語:German(ドイツ語)
日本語直訳は「龍のえさ」。自分の愚行を妻に許してもらうためのプレゼント。妻を龍に例えるところはなんとも言えませんが、まあプレゼントで許してもらえたらいいですが。。。
KALPA(カルパ)
言語:サンスクリット語
惑星などの宇宙に存在するもののスケールで時が過ぎていくことを表す言葉だそうです。それにしてもこんな言葉を日常に使うシーンってあるでしょうか?wまあ考え方は素敵な言葉ですけれど。
サンスクリット語はインドの公用語の一つです。
まとめ
ここにあげた5つの言葉はほんの一部です。日本語では他に「積ん読(つんどく)」が紹介されていましたw積ん読って意外にも翻訳できないんですね!こんな風に世界中にある面白かったり、へーっと思えたりする言葉がたくさん紹介されています。素敵な絵と一緒に紹介されているので、言葉が好きな人もそうでない人にも読みやすくてためになる本です!