【ある居酒屋での出来事】「飲酒運転」を狙う悪質な人たち

未だに起きている飲酒運転による死亡事故

2017年の飲酒運転の死亡事故件数は201件と、

統計の残る2007年の434件に比べると減っていますが、

未だに200件を超えています。

たぶんお酒には強いと思い込んでいる人が

「ちょっとくらい大丈夫」

という事故を起こした人たちが、事故を起こす前に共通して口にするそれを口にして、

酒を飲んで、車に乗って、死亡事故を起こしているのでしょう。

お酒を飲んで事故るのはせめて自損事故だけにしてもらいたいです。

今回は、そんな飲酒運転にまつわるちょっと奇妙なお話。

飲酒運転の飲酒をした加害者の話はごまんとありますが、

飲酒をした運転手が被害者になった時の話です。

ある居酒屋の駐車場で起きたこと

友人から聞いた話です。ある7月の暑い夏の日の週末の居酒屋での話。

そこは大きな駐車場もあり、

車で行き、帰りは代行タクシーで帰ることができるので、

週末の夜は駐車場は満車になることもあるような人気の居酒屋での出来事。

居酒屋の駐車場が満車になるだなんてことは地方ではよく見かける風景です。

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2018-09-03

22時ごろ、

その居酒屋から出てきた男(「男」ここでは以下、ASA)が家に帰ろうと車に乗って、

車のエンジンをかけて、車を発進し、駐車場を出たところで、

運転手側のサイドから車に追突されたそうです。

幸い相手はスピードを出しておらずASAの窓ガラスは割れたが、怪我は無し。

窓ガラスの破損には驚いたが、何が起こったかはすぐに分かり、

車を道路脇に寄せて、歪んだドアもなんとか開き、車を降りて、

ぶつけた車の方を見ると、ヘッドライトが眩しかったが、運転手が降りてきた。

どうやら男のようだ(「相手の男」ここでは以下、キツツキ)

 

相手の男
すみません、大丈夫ですか?

 

「相手の男」の顔がすぐには見えなかったが、

近づいてきながらも「相手の男」は謝ってきた。

開口一番、謝ってきたことから変な人ではなさそうだ、

とその時は思ったという。

上下ジャージで50代くらい。

口周りから頰まで髭が濃い男だったようだ。

 

大丈夫です、怪我もないので

 

「男」はただ早く帰りたかった。

 

それには理由があった。

 

もうこれくらいなので、

こちらは気にしないので。

それでは

 

相手の男
一応警察呼ばないと。

車も直さないといけないので。

保険会社にも連絡しないといけないので、ちょっと待ってもらえますか?

 

車がぶつかる事故になり、怪我人はいないから、まずは警察を呼ぶ。

 

車をぶつけてきた「相手の男」が言うことは事故の対処としては当然の行動だった。

 

ああ、こちらは大丈夫です。

僕もよそ見していたかもしれないので。

お互いの車は、お互いが直すということにしませんか?

 

なんせ「男」は早く帰りたかったのだ。

 

相手の男

もしかしてお酒飲んでます?

 

被害者が飲酒をしていた

「男」は生中を5杯飲んでいた。

家から居酒屋の距離は車で10分。

歩いても来れたがその日は猛暑日で少し外に出ただけでも汗だくになる。

夕方でも蒸し暑く、車で来ていた。

さあ帰ろうかという頃に代行タクシーに電話をしたが、

あいにく週末で混んでいて、2時間待ちと言われ、

飲んだ後も意識ははっきりしていたのでついつい車を運転した。

その居酒屋は常連で店主、店員とも顔見知り。

よく通う居酒屋だった。

この日は地元の昔ながらの友だちとの不定期な飲み会で十人ほど集まっていた。

翌日、家族と出かける予定だったので、

一人早く抜けた矢先の事故だったらしい。

 

すみません

 

反対に「男」が謝っていた。

 

そう言った途端に「相手の男」は豹変した。

 

相手の男
すみませんじゃねえよ。

急に飛び出してきて。

そっちが当たってきたんだからなあ。

すぐに警察呼ぶぞ

 

「男」は困った。

このまま逃げ出したくなったが、逃げればもっとまずいことになる。

ドライブレコーダーも早くつけようと思っていたところで、

まだついていない。

いや、飲酒していることはバレたらまずい、と「男」は考えた。

 

すみません、困ります。

示談にしてもらえませんか?

 

「男」はすでに泣き声だった。

示談という言葉もよくわからずに言っていた。

その場で50万円を要求される

 

相手の男
示談?

冗談じゃねえよ。

警察呼んで、保険屋呼んできちんとしないといけないだろう

 

「相手の男」は怒りながらも、まともなことを言っていたようだ。

「男」は相手の言っていることをはっきりと覚えているくらい意識ははっきりしていたが、

飲酒はしていたので逃れようがなかった。

 

本当にすみません。

いくらでも払うので

 

「男」は泣いていた。

罰金に免許停止か免許取り上げはまずい。

仕事は営業職で一日中車に乗っている。

 

以前、同じ会社の別支店の男が免許停止で、

自己退職をしたという話を聞いたことがある。

 

自業自得、と思っていたがそれが自分にもなるなんて夢にも考えられない。

 

相手の男
いくらでも?

まじ?

修理代と慰謝料と口止め代で50万円

 

「相手の男」は急に高い声になり、そう言った。

50万円

飲酒運転は最高100万円くらいの罰金だということを

「男」は何かしらで聞いて覚えていた。

半額だ。

その時はまともな計算などできず、

むしろラッキーに思えた。

 

お支払いします。

でも持ち合わせがないです

 

相手の男
まあ普通、50万円も持ち歩いてないだろう。

カード払いでもいいよ

 

そう言うと「相手の男」はスマホを見せてきた。

最近はスマホでなんでもできる。

カード払いもできるのか、と「男」はもう支払うことしか頭になく、ただそう思った。

そう言って、クレジットカードを渡し、

何やらスマホに端末をつけて、

そこでカードを切り、スマホの画面に手書きでサインをして支払いをした。

 

相手の男
じゃあこれでちゃらにするけど、飲酒運転はするなよ

 

ASA
すみません

 

「相手の男」はフロントが凹んだ軽自動車で帰って行った。

一応、ナンバープレートをメモしておいたが、

それをどうすることもできないでただ持っている。

後日、「男」のクレジットカードにはきっちりと50万円の引き落としがあった。

という話。

相手は当たり屋で、組織ぐるみ

嘘のような話だが、本当の話。

飲酒運転狙いの当たり屋、

というものが最近はいるらしい。

手口は上記のまま。ただ居酒屋から出てくる車の運転手が全員、

飲酒をしているわけではないのにどうしてそれがわかるのか?

そういう男たちは居酒屋のお客として店内に普通にいて、

周りの人間を見定めているという。

途方もないようなことをしているが、

まだまだちょっと飲んだだけだから「ちょっとくらい大丈夫」と思っている人がいるので、

そうそう見つけるのも難しくないのだろう。

そしてカードで修理代、慰謝料などを要求し、

口止め代を支払わせるという手口。

まだ個人間のお金の支払いでカードを使えるほど、便利なものはない。

事業をしているという名目で、カード端末をスマホを使って決済できるものもあるが、

普通の個人が自己の現場で偶然にもそれを持って、

示談金を支払ってもらうなんてどう考えてもおかしい。

上記の男のカード明細は「〇〇エンタープライズ」という相手だったらしい。

ネットで調べても出てこないような会社だ。

 

まとめ

まず飲酒はダメ!

飲酒をしていると気が大きくなったり、気持ちよくなったりするけれど、立場が弱いということを覚えておく

事故が起きたら必ず警察を呼ぶ。示談交渉をするなら弁護士を呼ぶ。

飲酒後は車に乗らない!

遅くまで飲んで寝て起きて、朝方に起こした事故で飲酒に引っかかったケースも

ASA
もう何度もいうけど飲んだら乗るな!

朝になってもお酒が抜けないなあ、

と思ったら自分でアルコールをチェックするこんなものもあるので試してみたほうがいいかも

キツツキ
臭いのも嫌だしね

 

なお、上記のような事件は、脅迫や詐欺にあたる可能性もあります。

飲酒をしていて立場が弱くても、うかつな支払いは絶対にしないようにしましょう。

それでも飲酒運転はダメですが!

 

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