【TED】「ジェームズ・ブライドル:悪夢のような子供向けYouTube動画 – 今のインターネットのどこが間違っているのか」まとめ

おすすめTEDのご紹介です。

ジェームズ・ブライドル:悪夢のような子供向けYouTube動画 –今のインターネットのどこが間違っているのか

子どもが見るYoutubeの「サプライズ・エッグ」

Youtubeを見る方、特に子どもがいる方は見たことあると思う「サプライズ・エッグ」という動画。

卵型のチョコレートで、それを割ると中からおもちゃが出てくるものです。

「サプライズ・エッグ」で検索するとわかるのですが、同じような動画が1千万本以上、その中でも人気のものは600万人を超えるチャンネル登録者がいて、総視聴回数は80億回、3000万人の人がこの卵を割っておもちゃを取り出す動画を見ているのです。

そんな動画が毎日毎日追加されています。奇妙な世界じゃないですか?

そしてこの動画の視聴者は子どもたち。

繰り返しの作用に惹きつけられるものがあり、じっと何時間でも見続けます。

それは「フィンガー・ファミリーの歌」や子どもに人気のアニメも同じ。

同じような動画が何万本もアップされ、何万回も視聴され、何万人もの視聴者がいます。

出どころのわからない動画たち

同じような無数の動画。一体、どこでできたものでしょう?

ほとんどのものは元の動画というものは分からず、プロのアニメーターのものや合成されたもの、健全な歌のお姉さんもいれば、子どもに見させたくない人まで、たくさんの人が作っています。

これらはすべて広告収入を得るために、でっち上げられた無数の動画。

子どもたちを中毒にするこの動画は広告収入のために、人気の言葉を寄せ集めたタイトルになり、人間には意味をなさない言葉になります。

動画を見るのは子どもたちなので言葉はあまり関係なく、視聴者を集めるために、真の視聴者であるアルゴリズムがターゲットになっているためタイトルも中身も意味がない動画が出来上がるのです。

アルゴリズムにとらわれる人たち

人気を得るためにYoutubeのプログラムをターゲットとして出来上がる動画。

しかし動画を見るのは人間、そして子どもたちです。

そうではあっても人気を得るためにシステムに選別されようと必死になる、人間が機械のように振舞って、このシステムにとらわれているのです。

自動再生で暴力的、性的な動画へ導かれる

こうやって作られた動画の画面の前には子どもたちがいます。

子どもたちは小さな手でウェブサイトの画面を叩くだけ。自動再生機能で繰り返し何時間も再生されるのをじっと見続ける。

それはかわいい動画から、10個目の再生で卑猥な行為をする人気キャラクターに行き着きます。

結局、雑多なキーワード、断片的な注目、やけくそで作られたコンテンツの行き着く先はそういうことになります。

親たちの嫌う暴力的、性的な動画を子どもは知らず知らず見ており、不安や恐れが植えつけられているのです。

なぜこうなったのかは分かっていない

なぜこのような事態になったのでしょうか?

実は誰も分かっていません。

あらゆる影響力、こういったものすべてが取り上げられ、誰も意図しない仕方でまとめられていますが、これはまさしく私たちが世界全体を作っている方法と同じなのです。

あらゆるデータ、そこにはまずいものや、偏見や最悪の衝動に満ちた歴史のデータを自動化し、まとめて、信用調査や保険料、犯罪予測や量刑基準に使われています。

今の世界はそのようにデータに基づいて、作られています。

誰もがなぜそうなったのかは分かっていません。

このようなことがYoutube上で起きている2つの原因

このような事態がYoutubeで起きている主要な原因は2つ。

  • 1つは、収益化で注意をひく広告に変化が働いておらず、コンテンツを作成する人への配慮がなく、権力が集中し、その分離が行われていないことです。広告で利益を得ることには賛否両論あるが、見るに堪えない大人たちのふざけた動画で理解もしていないアルゴリズムが収益源となる光景は、社会や文化の基盤となることも、資金を得る方法となることも期待されていないでしょう。
  • もう1つは自動化。アルゴリズムが管理し、アルゴリズムが検閲をしており、コンテンツを作成した本人は「自分のせいじゃない、すべてテクノロジーの問題だ」という状態だからです。この問題に対してYoutubeはもっと良いアルゴリズムを用意する、ということです。同じ穴のムジナですね。

人間によるチェックとそれによる問題

こうした事態に対して、アルゴリズムでは無く、すべて人間によるチェックをするとYoututbeが発表しました。Facebookでザッカーバーグも同じようなことを言いました。

しかしそれでは解決になりません。

そうした時に動画の確認作業にあたるのは低賃金で不安定な労働者であり、それを最初に目撃する被害者になるだけです。

新しい問題ではなく過去からある問題

それではどうしたら良いのか?

このようなシステムの改善には、使う人にもっと分かりやすくすること、何が起きているのかみんなの共通理解が得られるものにすることだ。

これはYoutubeだけの問題ではなく、過去からある大きな問題だ。

これは一部の人間による権力の集中により起きていることであり、暴力や搾取、不透明性や複雑性、責任や機関という過去からあるより大きな問題なのです。

インターネットというテクノロジーでよりわかりやすい形で問題が現れ、否定できないものとなっています。

テクノロジーがすべての問題を解決するという考えを見直して、問題を実際にはどういうものか理解し、それに対する最善の取り組みが必要になっています。

まとめ

Youtubeは私も含め、本当に多くの人が利用するものです。動画といえばYoutubeというほどに、有名で便利なものになっています。それは暇つぶしになり、ためになる動画ももちろんあります。

しかし気づいている人も多いと思いますが、それを利用していると、本当に不快なものや、どこが違うのかわからないほど同じコピーのもの、題名と内容が違うものなど違和感や不快感を募らせることも多々あります。

それを判断できる大人なら見なくてもいいだけですが、子どもには分からない。そして分からないままに見続けているということです。

それは社会における不透明で違和感のあるシステムと同じ構造を持っており、解決するためにはそれぞれの人がその不快感や違和感に対して考える必要がありそうです。

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