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プロサンタ・チャクラバーティ: 40億年の進化を6分で説明
サルと共存しているということ
人類がサルの進化系ならば、なぜサルが今、存在しているのでしょう?
それは人類はサルからではなく、魚から進化したからなのです。
それは人間の進化の起源の理解につながります。
そのためにまず進化論についての誤解を解くことから始まります。
進化論という誤解
進化論といえばダーウィンの自然選択説が一番有名ですね。
環境に一番適した生物が生き残り繁殖し、一方適応力の劣る生物は徐々に死滅するというもの。
進化論とは単純なものであり、証明も簡単です。
自分のへそを見れば、他の有胎盤類と同じ。あるいは背骨があるのは他の脊椎動物と同じ。DNAがあるのも地球上のすべての生物と同じだからです。
そしてこれは人間だけの特徴ではなく、全ての子孫に同じ特徴なのです。
しかし生物学ではそうは習わず、植物や細菌が原始的で、魚が両生類になり、爬虫類や哺乳類が生まれ、そして人類が最終地点の完璧に進化した生物だと学びます。
が、進化は一筋ではなく、人類は最終地点ではありません。
サルと同じ祖先をもつ人類
人類は進化のゴールなどではありません。
これが重要なことなのです。
進化論の誤解は多くの問題、それは他の生命の扱い方やジェンダー、人種などの他人の扱い方などに繋がることとなります。
そして「われわれはどこから来たのか」という古くからの質問は、進化論の正しい理解無しでは答えることができません。
40億年前、まずは単細胞生物が生まれます。
これらは現在でも進化中で、単細胞生物の大半を占める古細菌や細菌が、その存在性から地球で最も成功している生物だと言う人もいます。
そして30億年前。
菌類 植物 動物などの多細胞生物の誕生です。
はじめに背骨を持ったのは魚。
つまり脊椎動物の祖先は魚なのです。
その魚の一系統が上陸し、哺乳類や爬虫類などへ変化したのです。
爬虫類の一部は鳥になり、哺乳類の一部は霊長類になり 、霊長類の一部は尻尾を持つ猿になり、その他は人類を含む大形類人猿になりました。
人はサルからうまれたのでないが、サルと同じ祖先を持つのです。
人類は特別なのか?
生命は進化しつつ、同時に絶滅していきます。
多くの種は数百万年しか生きながらえません。
つまり現在の身の回りの生物は人類と同じ存続期間なのです。
これにより「植物や細菌は原始的、比較的新種である人類がいくらか特別である」という考えはとても傲慢なのです。
われわれは魚である
この世界に住む8百万種の生物はすべて40億年の進化の産物であり、我々は皆、生命という古代からの巨木の若葉であり、見えない枝で繋がっています。それは絶滅した親戚や祖先も同様に。
生物学者は何がどうつながっているのか、という研究をしているのです。
われわれは陸に上がった小魚で、どこからきて、どこへ行くのか、まだまだ学ぶことはたくさんあるのです。
まとめ
人類は生物の頂点にいるかのような幻想はなんとなく持っているものだと思います。
それは食物連鎖による現代的な解釈にしか過ぎないところがあるようです。
何かよりも凄くて、何かよりも劣っている。
そういった生物間の考え方は、人と人の間でも行われている過ちです。
今、地球にいる全ての生命はつながっている。
進化の形が違うだけで、同じように過去からのつながりで生きている。
生物の進化を考えることは、人と人との接し方と同じ意味を持つもののようです。
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