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ジャ・ジャン:100日間拒絶チャレンジで学んだこと
目次
6歳のときの公開処刑
ジャ・ジャンが6歳の小学校1年のとき、担任の先生があることを思いつきました。
先生はクラスのみんなに贈り物を買っていました。
そして「みんなで褒めあいましょう。そして褒められた人は贈り物を受け取ってください。」
40人の生徒は次々と褒めあいました。
20人、10人、5人となり、最後に3人残りました。
残った内の1人がジャ・ジャン。
すると褒めあいが止まりました。
その時点で彼は泣いていました。
そんな経験は今でも彼の一面をなしており、もう人前で拒絶されたくないと思っていました。
マイクロソフトを買収する夢
そして時が経て14歳。
ジャ・ジャンが住む北京にビル・ゲイツがやってきて講演をしました。
そこで彼はマイクロソフトを買収するほどの巨大企業を設立する。
そして世界を征服するという夢を持ちました。
6歳の自分が邪魔をする
そして30歳。
ジャ・ジャンは起業せず、ただ企業で働いていました。
なぜか?
新しいアイデアが浮かぶたび、
新しいことをやってみたいと思うたびに、
また職場で提案がしたいと思ったとき、
グループの前で発言したいと思ったとき、
常に葛藤を感じていました。
14歳の自分と6歳の自分との間の葛藤です。
世界を変えたい自分とそれを拒絶する自分。
そしていつも後者が勝っていました。
起業をしてからもついてくる6歳の自分
そしてついに起業をし、投資を受けるチャンスがあったが、
却下されました。
また拒絶されて、傷つき、やめたくなりました。
しかし、これではいけない、6歳の自分には消えてもらわなければいけないと思い、
ネットで「拒絶への恐怖を克服する方法」を検索しました。
そこで偶然見つけたのが「拒絶セラピー・ドットコム」(rejectiontherapy.com)でした。
拒絶セラピー
「拒絶セラピー」は カナダ人起業家ジェイソン・コームリーが発明したゲームです。
その基本的なアイデアは30日間出かけて、
自ら拒絶を求め、毎日何かで拒絶されること、
そして最終的には拒絶に対する免疫をつけるというものです。
そのアイデアから100日間拒絶チャレンジが始まりました。
100日間拒絶チャレンジの1日目
そして動画を撮りながら、そのチャレンジを進めました。
はじめは「知らない人から100ドル借りる」
体格の良い警備員のようないでたちの男性
とても緊張して、心臓がバクバク、そして男性の前に立ちました。
「やあ!100ドル貸してくれませんか?」
すると彼は「無理だ」そして「でもどうして?」と言いました。
ジャ・ジャンは「ダメ?じゃあいいです」と言って、振り返って逃げました。
拒絶された自分の姿
その後、彼は自分の動画を見ました。
彼自身はとても恐怖を感じていました。
そして相手は良く見ると威圧感もありません。
むしろ太っていて、感じさえ良かったのです。
さらには「どうして?」と聞いてくれています。
ジャ・ジャンは説明も交渉もせずに逃げただけでした。
少しでも拒絶されそうだと感じると逃げる、これまでの彼の姿のままでした。
そこで彼は次の日は逃げないと決めました。
2日目ハンバーガー店
次の日はハンバーガー店でハンバーガー無料お代わりのリクエスト。
ハンバーガー店でお昼を食べた後、カウンターで
「ハンバーガー無料お代わりお願いします」とジャ・ジャンは言いました。
店員は困って、「ハンバーガーの無料お代わりって何?」
「それはしていません」と断られました。
しかし彼は逃げ出しませんでした。
「ここのバーガーもお店も大好きだけど、ハンバーガー無料お代わりがあったら、
もっと好きになるよ」
すると店員は 「分かりました。店長に伝えておきます。実現されるかもしれませんが、今日はお出しできません」と言いました。
それが実現されたのか分からないけれど、彼が最初に感じた生死を問うような危機感はなく、
そこにとどまって話しをして、逃げるのをやめました。
3日目「オリンピックのドーナツ」
次はクリスピー・クリームというドーナツ店でのチャレンジです。
「オリンピックマークのドーナツが欲しいんですが、5つのドーナツをつなげたやつです」
彼はお店でそう注文しました。
しかしお店はそれを真剣に受け止めてくれました。
紙を取り出し、色と輪っかを書き、「どうしたらこれを作れるだろう?」と真剣に考えてくれました。
そして15分後。
五輪の形をしたドーナツの箱を持ってきてくれました。
このときの動画はユーチューブで500万回以上見られています。
しかし彼は有名になりたいわけではなく、ただ自分を変えたいだけでした。
魔法の言葉1.「なんで?」
ジャ・ジャンは100日間拒絶チャレンジから多くのことを学びました。
まずは拒絶されてもすぐに引き返さず、「なんで?」と聞いてみること。
すると「いいえ」が「はい」に変わる可能性もあるのです。
ある日花を片手にある家へ行き、「庭に花を植えていいですか?」と
たずねました。
しかし「ダメですね」と断られました。
そしてそこで理由を尋ねました。
相手は、家に犬がいて庭のものを掘り返してしまうのでお花がだめになるから、という理由でした。
そしてお花が好きなお向かいさんはどうかしら、と言われ、
お向かいに行くと、快く花を植えてくれたのです。
はじめの拒絶で引き返していたら、相手が彼を信用していなくて、
変な人だと思ったり、身なりや印象が悪かったからだと思ったりしたのでしょうが、
実際は彼の提案と相手の希望がマッチしなかっただけなのです。
魔法の言葉2.「変ですか?」
ジャ・ジャンはある日、あるスターバックスの店舗へ行き店長に、
「挨拶係にしてもらえませんか?」と頼みました。
すると「挨拶係って何ですか?」と聞かれました。
アメリカのウォルマートにはお店の前に立ってお客さんに「こんにちは」という人が
いるようで、その真似をしたいということでした。
スタバの店長は「うーん」と困っていました。
そこで彼は「変ですか?」と聞きました。
すると「変だね」と言われながらも、挨拶係をやらせてもらえました。
そこでは彼は相手の猜疑心を口にしたことで成功したこと、
つまり相手が抱きそうな疑念を聞かれる前に口にすれば、
信頼を得られ、承諾の確率が上がるということを学びました。
3.聞いてみること
そして最後はシンプルな話。
ジャ・ジャンは教師の家系に生まれたが、彼自身は教師ではなく企業家でした。
しかし一度は教えてみたいと思い、住んでいるところにあるテキサス大学オースティン校に行き、
教授たちのドアをノックして尋ねました。
「あなたの講義で教えてもいいですか?」
4度の挑戦で彼は大学で教えることができたのです。
拒絶をされても聞いてみること。
すごい起業家でもなく、博士号も持っていないけれど、ただ聞いてみるだけで実現することもあるのです。
世界の偉人は拒絶されている
本当の意味で世界を変えた人たち-キング牧師やガンジー、ネルソン・マンデラ
そしてイエス・キリストなど、人々の生き方や考え方を変えた人たちは
最初は一度ならず暴力的な拒絶に遭っているのです。
これらの人たちは拒絶によってあきらめたのではなく、
拒絶に対する自分の反応の仕方で自分たちの道を決定ました。
それはつまり拒絶を喜んで受け入れたのです。
人生で拒絶を経験したとき、壁にぶつかり失敗に直面したとき、
可能性について考えてみてください。
逃げないで。
もしも喜び受け入れることができるなら、それは贈り物に変わるかもしれません。
まとめ
拒絶をされるとへこみます。引きこもります。自分が嫌になります。
それが多くの人の普通の反応だと思います。
それが小さいときだと大きくなるまで引きずります。
ジャ・ジャンもそうでした。
しかしそこで発想を転換。
拒絶と戦うと言うこと。
毒をもって毒を制す。
そうしてわかったこと。
本当に傷つく拒絶もあるけれど、「なんで?」とか「変ですか?」と少し聞いて
見ると自分が思ってもいない反応が得られ、拒絶事態が撤回されることもある。
反応しすぎて、すぐに逃げないこと。
それが何においても上手いやり方なのかもしれません。
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